今回はより安心してスキー・スノボを楽しむために、掛けておきたい“保険”についてです。
保険の必要性や補償についての正しい知識、掛け金(保険料)と補償内容など、保険加入を検討する前に知っておきたいポイントを紹介します。
スキー・スノボで通院や入院する必要のあるような怪我をする可能性、大怪我をする確率は0.01%前後、およそ一万人に一人であることはスキー・スノボでの怪我・事故で詳しく説明しました。
確率が“万が一”なのですから、文字どおり普通にゲレンデ・コースを滑っている限り、怪我をすることはほとんど無いとも言えます。ただ、だからと言って怪我をしてしまった時、他人に怪我をさせてしまった時など、“もしも…”について全く考えないというのも問題がありそうですよね。
先に金銭的なことを言うと、1回のスキー旅行、例えば日帰り~1泊2日だと必要な保険はわずか300円程度から掛けることもできます。もしかすると、ご自身が知らないうちに補償されている、保険が掛かっていることもあるんです。
さらに詳しく見てゆきましょう。
スキー・スノボ旅行で必要になる保険は主に次の4ツの保険で、一般的には4ツを組み合わせた形で加入します。それぞれの補償金額と日数次第で掛け金(保険料)が変動、または保険料は定額で補償金額が変動します。
自分が怪我をした時の入院・通院、死亡・後遺障害を補償
誰かを怪我させてしまったり、器物を破損させてしまった場合を補償
身の回り品の盗難や破損を補償
遭難時の救難救助にかかる費用を補償
4ツの中で重要なのは、旅行中の事故や怪我が原因の傷害保険と個人賠償責任保険。携行品損害保険と救難費用保険についてはオマケ的なものです。
例えばスキー場で遭難、ヘリコプターも出動して懸命に捜索してもらったとしても、費用は高級車1台分にもなりません。高額ではありますが、携行品損害保険と救難費用保険はどちらも万が一の場合の被害額には限りがあり、自身がそれなりに気をつけていれば防げる可能性はとても高いとも言えます。国内旅行の場合、これらを重視する必要は無いでしょう。
それぞれ補償される金額が高額なほど、保険料(支払う金額)は高額になるのは言うまでもありませんが、逆に言うと「たった○○円」の保険で、万が一の時の備えになるのかどうかを十分に考慮しなければなりません。
まさかコレを主体に保険への加入を考えている人は極めて少数派、誰もが自身が亡くなることなんて考えてもいないでしょう。死亡・後遺障害については、必要だと思う金額で良いかと思われます。
通院で済む程度の怪我なら、負担も少なく健康保険も利用できます。通院保険金(補償日額)は小額でも良さそうです。
入院となると高額なベッド代が必要な場合などがあり、入院保険金(補償日額)はそれなりに額がある方が望ましいかも知れません。掛け金(保険料)が比較的高額なので「僅か○○円!」の保険では、入院保険金は小額な補償なことが目立ちます。
滑っていて他人に衝突…スキー場で最も多い大怪我の原因のひとつです。他人に怪我を負わせてしまった場合の備えなのですから、個人賠償責任保険は出来るだけ高額な補償が望ましいのは当然です。
スキー場での接触・衝突事故は「お互い様」的なところも有りますが、自動車事故などとほぼ同様の支払いを命じる判例も見られます。数千万円以上の補償は絶対だと知っておきましょう。
簡単に言うと「旅行傷害保険」は1回の旅行毎に掛ける保険、「スキー保険」は年間を通じての傷害保険です。
「スキー保険」は俗称で、一般に年間を通じて日常の事故まで補償される傷害保険・レジャー保険のことを言います。1泊2日など日程縛りのあるものは「旅行傷害保険」です。
補償する内容・組み合わせによって支払う金額(保険料)が異なるのはどちらも同じですが、1シーズンに1~数回程度のスキー・スノボ旅行であれば、旅行傷害保険の方が支払いの総額を低く抑えることができます。
逆にスキー保険は、スキー・スノボだけでなく年間を通じて補償があります。例えば自転車事故での賠償責任保険や、他のスポーツや日常生活での事故や怪我に対する傷害保険としても有効なので、年間1日あたりの費用としてはかなり割安、自動更新されますから掛け忘れのリスクも回避できます。
“傷害保険”や“個人賠償責任保険”は、例えば自動車保険の特約や、クレジットカードに付帯した形で自分自身が知らない、気づかないうちに掛けられていることがあります。
自動車保険の場合は、それこそ知らないうちに個人賠償責任保険を特約していることも多々あります。一度保険証券で確認してみましょう。
クレジットカードには、カード会社とカードの色などによって様々ですが、大抵「国内旅行傷害保険」を付帯しています。但し、個人賠償や携行品損害についての補償は無く、旅行そのものがパックツアーであること、そのカードで旅行代金を決済する必要がある、などの制約がついている場合がありますので注意が必要です。
(クレジットカードの付帯保険例:三井住友VISAカード / JCBカード)
他に、乗り物・交通に関る場合に限って事故や怪我を補償する交通傷害保険でも、日常やレジャー中の個人賠償責任が担保されています。
これらの保険で例えば個人賠償責任について補償のある場合は、旅行傷害保険・スキー保険へ加入する際には、補償内容を減額してよいでしょう。
補償内容が重複する場合、双方の補償を合算して検討が原則。但し「他の同種保険との重複支払不可」の場合もあるので要注意
補償内容と保険料については、比較サイトや保険会社のホームページなどで実際に確認するとして(ものすごく長文になるのでここでは省略)、保険代(保険料)が惜しいからと、「たった○○円」へとりあえず加入するのが一番の損!万が一の時に役に立たない保険では意味がありません。
迷うようなら賠償責任 > 入院 > 通院の順に重視して検討すると良いでしょう。国内旅行保険・スキー保険などで検索すれば、旅行傷害保険・スキー保険ともに格安なもの、比較サイトなどの様々な保険商品が見つかります。
バランスの良く納得できる保険を探して加入されることを強くおすすめします。思わぬ事故に備えておけば、あなたの旅がより楽しいものになるはずです。
当社はAIG損害保険の取扱代理店なのでバナーを付けましたが、AIG保険を特におすすめするつもりではありません。ご自身が納得できる保険を見つけてください。
保険契約の前には、約款をしっかり確認するようにしましょう。