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夏も滑りたい!【サマーゲレンデ】とは 滑走感、用具・ウェア、注意点

雪が無くても、真夏でも、冬のシーズン中のスキー場・ゲレンデとほとんど同じ感覚でスキー・スノーボードでの滑りを楽しむことができる「サマーゲレンデ」。

冬季に営業しているスキー場の大半は「サマーゲレンデ」営業をしないので、かなりのスキー・スノボ好き、ベテランでないとその存在どころか「サマーゲレンデ」という名称すら聞き慣れない方も多いのでは…。

サマーゲレンデとは

冬季スキー・スノボシーズン中は「ゲレンデ」として営業しているスキー場の斜面を、雪の無い季節でも滑ることができるように整備された「サマーゲレンデ」。名称は“サマー”ですが、ゴールデンウィークから11月までの長期営業をするスキー場もあります。

本来スキー場・ゲレンデは積雪の上を滑るのもの。雪の無い季節はほったらかしで草ボーボー、または手入れをして“お花畑”として営業をしていたり、元々春~秋は農作物の畑だったりするのが一般的ですから、基本的に雪の無い状態の地面はデコボコ、積雪が少ないと所々でブッシュや岩などが露出したりするのはこの為です。

サマーゲレンデは、斜面の凹凸をきれいに均し、滑走性の良い専用のマットを敷き詰めて作られます。

さらに、滑りを良くするためにスブリンクラーでコースに散水、摩擦抵抗と摩擦熱を軽減(散水の代わりに芝生の上にマットを敷く方式もあり。スキー・スノボのソールには専用のワックスも用います)することで「雪上に近い感覚で滑る」ことを可能にしています。

比較的長い距離・コースを滑ることができる、雪の無いオフシーズンであってもスキー・スノーボードを楽しむことができるのですから、サマーゲレンデはオフシーズンのトレーニング、スキルアップに最適です。

日本全国のサマーゲレンデ10選

滑走感

最初の一本を滑るまで「冬シーズン中のゲレンデに近い感覚」なんて想像も理解も出来ないかも知れません。

サマーゲレンデ用の専用マットにはいくつか種類があり、エッジの掛かり具合や滑走性には多少違い、特徴があるものの、どれも例えば「直滑降でガーン!」ってやると怖いくらい、雪と同じ感じで滑ります。

ターンに関して言えば、エッジの掛かりはむしろ雪上よりもシャープ。自身が上達したと錯覚できるでしょうw

冬季ゲレンデとの違い、注意点

滑走性については雪面と大きく違わないサマーゲレンデですが、冬季のゲレンデで滑るのとは以下のような違いがあります。

天候などによるコンディションの変化が無い

積雪次第の冬季と違い天候や気温に左右されず、ゲレンデのコンディションは常に一定、暑くても涼しくても変化がないのは当然です。

コブや吹き溜まり、掘れてすり鉢状になってしまうような事もありませんので、1本毎に自身の滑りを確認できる点もスキルアップに適しています。

コケるととても痛い!

整地の意味合いからもゲレンデ(地面)はしっかり固められています。冬のゲレンデでは転倒しても積雪がクッションとなるので痛くありませんが、サマーゲレンデは学校のグランドと同じような固さですから、コケるととても痛いんです。

ヘルメットと、肘や脛にはパットの着用をお勧めします(スキー場によっては無料、または格安のレンタルがあります)、ボードの場合はケツパットの着用も有効です。

濡れる

先述のように滑走性をよくする為に“散水”していますので、普通に滑っていても、特にひざ下あたりは濡れてしまいます。

転倒しようものなら全身ズブ濡れに(と言うほどには濡れませんw気温も高いので、大きな問題ではありませんが下着まで濡れるかもね)。

飛べない

サマーゲレンデは滑走面が固く危険です。ジャンプの練習はジャンプエアマット・ウォータジャンプ

スキー・スノーボード 用具の注意点

サマーゲレンデでの滑走は、摩擦熱でスキー・スノーボードのソールがダメージを受けてしまう可能性があります。また、特に負荷の大きいスノーボードの場合はエッジが剥離してしまうことも…

  • 必ず滑走前に専用WAXを塗りましょう(設置されているWAXマットで塗る、WAXの購入など、スキー場によって異なります)。
  • 破損・損傷が心配なら、もう使っていない板を持って行く、またはサマーゲレンデ専用ギアをレンタル(推奨・有料)

ウェア類の注意点

サマーゲレンデでは転倒による怪我に注意が必要です。「コケないから大丈夫」なんて油断せず、以下注意を守りましょう。

  • 必ずグローブを着用(これは説明不要ですね)
  • 散水により濡れることがある。着替えは必須
  • 半袖・半パンだと摩擦で擦り剥いてしまう可能性がある(体育館での擦り剥きのようになります。痛いです…)
  • ウェア類も摩擦でダメージを受ける可能性あり。水アカで真っ黒になるかも(ダメになっても良いもの推奨)
  • ヘルメット、プロテクター類の着用を推奨

日本全国の「サマーゲレンデ」

スキー・スノボ人口の減少云々以前から「サマーゲレンデ営業」をしているスキー場は極めて少なく、日本全国に10余りを数えるのみ!

日本全国のサマーゲレンデ10選

サマーゲレンデ営業をするスキー場が少ないワケ

リフトやレストハウスなどは冬用の設備・施設をそのまま流用できますが、広大な面積のゲレンデの凹凸を無くしてマットを敷き詰める、さらに維持管理にも相応のコストが必要なこと、さらに真夏にスキー・スノボを楽しみたい人はご想像のとおり極めて少数なことなどの理由から「サマーゲレンデ」営業をするスキー場は極レアなんです。

但し、凹凸が無く、雪が無くても滑れるのですから、冬季シーズンも少量の積雪で滑走可能になるという副産物的なメリットがあり、積雪の安定しない地域はもとより、宣伝効果と合わせて早い時期の初滑り客を獲得したい新潟県や長野県、東北地方の本来雪が豊富で著名なスキー場でも採用されています。

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