スノボ・スキー旅行の計画を立てるとき、行き先スキー場やツアーを選ぶ際にはどんな情報を調べたり、比べたりすれば良いのでしょうか。
誰かのおすすめ、口コミや評判、コースやリフト数などスキー場の基本データなど、行き先スキー場を選ぶにはいくつも比較する要素がありますが、初心者・ビギナーだと単に「初心者におすすめ」という見出しやツアータイトルを頼りにしているケースが多数なようです。
ある程度滑りのレベルが高い、または様々なスキー場を滑った経験があれば、好みのスキー場のイメージや、ゲレンデに求める要素は理解しているでしょうけれど、初心者だと何をどう比べてよいのかを知らないんですもの、当然です。
正しく情報を比べる、初心者・ビギナーでも自身に適したスキー場を選ぶにはどうすれば…
最初に知っておきたいのは「初心者におすすめ」なスキー場でなくても、必ず山麓には初心者向けのゲレンデ・コースがあるということ。むしろ初心者におすすめなスキー場で無い方がむしろ、初心者・ビギナーでも楽しめるゲレンデ・コースは多くて広いと思って間違いありません。
どのスキー場にも必ず山麓に初心者向けのゲレンデ・コースがあります。
言い方を変えると、「初心者におすすめなスキー場」は「中上級者だと満足できないスキー場」、と断定はできませんが、難しいと言われるスキー場も、最初の1本が急斜面・難コースで初心者は滑れないということはあり得ません。
一般にスキー場の規模や特徴は、コースの数やリフトの本数、最大斜度、標高差、最長滑走距離などと、初級・中級・上級のコース比率などの数値で表されます。
ただ、これらの基本的な情報・データは、イメージを掴みやすいものの、単純に捕らえて比較することはできません。
最も分かり難いのがコースの数です。コースというものに厳密な定義はなく、一般的には合流または分岐する、斜度が大きく変化するなど、続けて滑れる場合もどこかの地点でゲレンデの印象などが大きく変わる場合に「ココから別コース」という感じで、スキー場が勝手に名付けています。
数kmにも及ぶコースのあるスキー場もあれば、僅か100mにも満たないコースも存在します。また、数十メートル以上の幅広ゲレンデも、林間を通る狭い迂回コースもそれぞれ同じ1コースと数えますから、コースの数ではスキー場を比較することはできません。
見比べにはゲレンデマップ便利
スキー場コース数ランキング3
数が多いほど沢山の人を運べる、スキー場が広く規模が大きい、と思いがちですが、これも少し違います。
旧式の二人乗りペアリフトと比べて、最新式の4人乗りクワッドリフトだと、同じ時間におよそ4倍の人を運ぶことができます。また、リフトは200mほどの短いものもあれば、2,000mを超えるものもありますから、コース数同様にリフトの数でもスキー場を比較することはできません。
例えば400mのリフトに2回乗るより、800mのリフト1回の方が効率が良いのは言うまでもなく、長いリフトであるほど長い距離を滑ることになります。少しでもたくさん滑る方が上達も早く、楽しめることは間違いありません。
最初のリフトが短くないこと、続く次の1本のリフトも初心者コースに架かっているのなら、間違いなく初心者におすすめのスキー場です。
スキー場リフトの本数ランキング3
これらは主に上級者が知りたい情報であって、最大斜度40度!最長滑走距離8,000m!なんて、滑れるはずも無いのですから、初心者・ビギナーにとっては全く意味のないデータです。
強いて比べる意味があるとすれば標高差。文字通りトップとペースの標高の差なのですが、他の条件が同じなら、ベースの標高が高いスキー場は雪質が良く滑りやすい、気温は低めなことが分かります。
標高差が大きいほど、スキー場全体がタテ長のレイアウトに近づく傾向が強く、初心者から上級者まで幅広く楽しめるスキー場の特徴とも言えます。
スキー場の標高差ランキング3
初級・中級・上級のコース比率はある程度参考になります。
標準的な初級コースの比率は30%前後、3ツのレベルがほぼ等分なスキー場はバランスが良いとされていて、いずれかが突出していることが多いのが極小のスキー場の特徴です。いくら初心者コースの比率が50%あったところで、極小スキー場だと滑れる面積・距離のたかが知れています。
もちろん、初級コースが50%を超えていても、例えば栂池高原スキー場のように広大なスキー場は存在しますので、他の情報と合わせて判断することが重要です。
だからどうよ…と思っているかも知れませんが、コレはスノーボーダーにとって特に結構なヒントになります。
多少乱暴に言うと、初心者が好むフラット&ワイドなゲレンデが中心となるスキー場は、スノーボーダーの来場者比率が高くなる傾向が強いのです。
スキー中上級者が好むコースに変化がある、平均して斜度が強め、コブなどの不整地が大目なスキー場とは間逆なことが多く、スノーボーダー比率が60%を超えるスキー場は、注目して良いでしょう。
スキー場の広さ、面積も基本データとして記載されている場合があります。
ただ、これは「ゲレンデ・コースの面積」でも「滑ることのできる面積」でもありません。立ち入り禁止のエリアや管理外エリア・バックカントリーなども含む「スキー場の敷地面積」的なものなので、全く意味はありません。
スキー場の広さランキング3
最初に紹介したように、どのスキー場でも初心者ゲレンデはあります。スキー場の空撮写真やゲレンデマップのイメージ、旅費・予算などで行き先・ツアーを選んでも問題はありません。
あれこれ悩んでみたところで、初心者・ビギナーが楽しいと感じるかどうかは、当日の天気次第みたいな部分もあります。最初は難しく考えずに「初心者におすすめ」のスキー場でも良いでしょう。
2度目以降なら、スキー場の基本データも理解できるでしょうから、行ったことのあるスキー場と候補のスキー場を見比べることで、きっとより楽しめる、最適な行き先スキー場を選ぶことができますよ♪