症状をお持ちの方にとって深刻な問題「食物アレルギー対応」、本人にとっては切実な問題「好き嫌い」。
食物アレルギーと好き嫌いとは似て非なる問題、同じ次元で語ることでは無いものの、どちらも「食事をいただくことができない…」のには違いなく、当人にとっては悩ましい問題です。
宿泊先での夕食・朝食について「○○は除いて欲しい」という要望や注文はできるものなのでしょうか…
実際どの程度なら出来るのか、伝え方などについても知っておきたいものですよね。
先ずは一般的な対応の可・否についてです。
一般的な宿泊施設では、アレルギー特定原材料7品目についての使用や調理状況などについて厳密に管理・表示を行っている、または、低アレルゲンメニュー対応をしているホテルや旅館は極めて限られます。日本国内のほとんどのホテル・旅館では対応していません。
また、宿泊施設では様々な料理を同一の厨房、共通の調理器具を使用して調理します。仮に十分な配慮、洗浄をしたとしても、このような環境では微量のアレルゲン物質が混入する可能性は否定できません。
ごく微量でも対象アレルギー物質を摂取すると反応・発症する可能性のある方にとっては「旅行」「宿泊」はとてもハードルが高いことを十分認識されているかと思います。下手をすると健康被害どころか、生命にすら係わるわけですから、そう易々と「アレルギー対応できます」と言えるはずもありません。
単なる偏食、いわゆる好き嫌いが理由で「○○は除いて欲しい」という要望についても「理解」はできます。本人にとっては切実な問題です。
「○○が好きなので夕食は○○にして欲しい」という要望は、既製品であるパックツアーでは出来ません。好きなものを注文するのは「別注」ですので、費用を払えばできることもあります。
アレルギーとは違って「食べられない」だけで、混入していたとしても直接的な被害がでることは無いので、一緒に泊まる方と料理を取り替えたりするだけで済む場合もあるでしょう。でも、もしもメインが「ダメなもの」だったら…
そこまで過敏・重篤なアレルギーでない方、逆にキツイ好き嫌いがある方は「何とかならないものか…」とお悩みのことでしょう。
どの程度できるものなのか、別に費用が必要なのか。それは実際に宿泊する施設、または当日の状況などによっても異なりますので「出来る」「出来ない」をここで一まとめにすることはできません。
基本はホテル・旅館の方との「相談」です。言い換えると「お願い」なのかも知れません。
事前に「○○は食べられない者がいるのですが、食事の材料から除くことはできますか」と尋ねてみてください。合わせて理由や程度についても正直に伝えた方が切実さも伝わるでしょう。
「出来る」「出来ない」、「代わりに○○なら出来る」「別注の○○料理ならできる」など、選択肢のある場合は、可能な限りの対応を示していただけるはずです。「じゃあ○○にしとくから」って感じで簡単に応じていただけるケースも多々あるでしょう。
電話やメールだとうまく伝わらない、忙しい最中で十分な返答をしてもらえないかも知れません。一番良いのは宿泊当日、宿泊施設へ到着した時に、対面で伝える方法。イヤな顔をされることも無いでしょうし、無理の無い範囲で誠実に対応していただけると思います(万が一「無理」だったとしても、食事時までに外食なども検討できるし)。
出来る・出来ない…ご自身がお宿との間で解決する問題ですから、パックツアーを提供しているツアー会社の感知するところではありません。出来ないからと言って旅行・ツアーをキャンセルすることは出来ません。念のため。
ホテル・旅館では全ての宿泊客へ一斉に食事を提供するのですから「○○を除く」こと自体「特別食」を作ることに他なりません。
個別に注文を聞いて調理、料理を提供する「飲食店」や、もちろん家庭での調理とは事情がまったく異なります。しかも一緒に食事をされる方々と時も合わせて特別食を提供するのですから簡単なことではなく、相当に手間がかかるのです。
「客の要望に応えるのがサービス業」であるとは言え、応えていただければ助かるのはあなた自身なのですから、上手に「お願い」してください。
好きなものを好きなだけ頂けるバイキングスタイル。都市部のバイキングレストラン並みの品目・品揃えを誇るホテル・旅館もありますから、軽いアレルギー、強めの好き嫌いな方々にとっては無難かも知れませんね。
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