お手軽な旅行代金が魅力のスキー&スノボツアー。マイカーや新幹線を利用して行くのと比べて、リフト券付きでレンタルも無料または格安なのですから、旅行としてのトータルな費用が格段に安く済むのでとっても魅力的ですよね。
そんなバスツアーでスキー・スノボ旅行へ出かける際には、必ず実行したいことが2ツあります。
記憶に新しい2016年1月の重大なバスの事故。以来、安全を確保することを目的として、旅客輸送事業者を対象にドライバーの就労条件や健康管理などについての法整備がなされ、さらに事故を未然に防ぐための装備等の義務付けや、新しい安全技術や装備など、バスの安全性はより高くなっています(ひと安心)。
ただ、いくら安全性が高くなったとは言え、ツアーで利用するバスも自動車である以上「絶対に事故が起きない」と断言できないことは理解できると思います。
万が一に備えて自身を守るために利用者ができること、必ず実践したいことが2ツあります。
自身の安全のためにできること
極めて常識的ですが、ここではバスで義務付けられているシートベルトの着用と、その効果について解説します。
また、高速道路の走行中にバスの利用者がシートベルトを着用していないと、バスの運転手が行政処分をされるというルールも施行されているため、バス会社・乗務員は乗客のシートベルト着用をより求めるようになりました。
スキー・スノボツアーに限らず、ツアーで利用するバスには座席毎にシートベルトが備えられています。
シートベルトは、万が一の際にリスクを軽減するといわれます。
万が一の事故が起こった場合、シートベルトを着用していなかったために車外に投げ出されるという可能性、衝撃により体の広い範囲の組織が破壊されてしまう「高エネルギー外傷」も生命に係わる危険性を高めます。
また、シートベルトの効果は自分の身を守るということだけではありません。事故で身体が座席から飛び出した場合、車内の他の方を傷つけるという事態も起こりえます。
シートベルト着用でどれほど危険が回避できるのか、それを頭に入れておくことが大切という訳です。
シートベルトは、必ず「腰の低い位置に」「しっかりと」着用しなければ効用が半減してしまいます。
特に2点式のシートベルトを、おなかにルーズな状態で着用した状態で大きな衝撃を受けた場合、車外や座席からは飛び出ないものの、腹部で衝撃の全てと、全体重を受け止めることになり、内蔵破裂のリスクがとても高まってしまいます。
罰則のあるなしではなく、自分を守るために必ずシートベルトを正しく着用しましょう。
自身の安全のためにできること
数時間ぶりに身体を伸ばせるトイレ休憩。テンションが上がっていたり、逆にちょっとボンヤリしていたり。夜行の場合は特に注意力が散漫な状態です。
また、バスは一般的に大型・特大車ゾーンへ停車します。乗用車側から歩行者を認識しづらいのはもちろんですが、大型・特大車にとっても隙間を縫うように歩く人の挙動はわかりにくく、死角となった人が大型車に挟まれてしまうという事故が起きる可能性も少なくはありません。
バスから降りる際には漫然と降りてしまわず、最後のステップで立ち止まってみましょう。立ち止まることだけ覚えておけば、注意力が散漫になっていることを思い出します。
立ち止まる、たったこれだけの動作が記憶を呼び起こすことにつながり、注意力は飛躍的に向上するそうです。
楽しいはずの旅行が悲しい思い出になってしまわないよう、シートベルトの正しい着用、車外へ出る時は一度立ち止まる、を徹底したいものですね。
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参考文献 国土交通省「自動車:安全対策」「輸送の安全を確保するための貸切バス選定・利用ガイドラインの策定」ほか