行先・スキー場に迷ったら お勧めいろいろ

マイカープラン・宿泊パック
数値データの見方・スキー場を選ぶポイント

  • コースの数や距離はスキー場選びのポイントにあらず。数値データとコースマップはココを見たい!

数値データとコースマップ
リフト券付マイカープラン・宿泊パック

スキー場・ゲレンデの規模などを表す、比較する際によく用いられる様々な数値・データ。これらは何を表しているでしょうか。

ポイント01単なるアピールかも

数値・データの中には誇張されているケースがあります。例えば、以下は基準が無く、それぞれのスキー場が感覚的に決めています。

コース数

〇〇コース、××ゲレンデなどの名が付けられているコース・ゲレンデの数。

特に基準は無く、スキー場が自由に決めます。例えば1本のリフトから滑る1枚のバーンに右端は△△コース、真ん中は〇×コース、左の◆◆コースは途中で●●コースになる、など、いくつもコース名が付いていることも。

コース距離

計測されたもので無く、一般に「大きく蛇行して滑ったらこれ位の距離になるかな…」的な数値(単なるイメージ)

最長滑走距離

メインコースを繋いだ距離ではなく、迂回・林間コースを複数取り入れて遠回で滑った場合の距離であることが多く、実際にノンストップで最長滑走距離コースを滑ることも無いでしょう。

これらはスキー場のアピールがやや誇張気味になっているケースが多く、鵜呑みに信用せずにコースマップと合わせて参照すると良いでしょう。

例えば最長滑走距離日本一は野沢温泉スキー場で10,000m。ただ、その半分の5,000mは初級者の下山用林間コースです。野沢温泉が誇張・アピールする必要はありませんし、実際に存在し、多くの人が利用するコースではありますが…

ポイント02ある程度記載・イメージ通り

〇〇級向け

コースの難易度を示す「〇〇級向け」にも特に基準はありませんが、概ねイメージ通りと思って良いでしょう。

コース難易度比率

これも概ねイメージ通り。どちらかと言うと表記より易しい方が多い傾向(「難しいコース上級コースもあるんだ」というアピール含み)

斜度

最大・平均ともにある程度信用できます(公表していない場合も。その理由は…)。

コースマップと合わせて参照すると、そのスキー場が「難しそう」「易しそう」なのかをイメージできるでしょう。

ポイント03最も分かり易く明確な判断ポイント

それは索道(リフト・ゴンドラなど)の種類と数、そしてその長さ(距離)です。

シングル(一人乗り)リフト

経年の古いタイプで速度は遅く、概ね長さは200m~400m程と短い

ペア(二人乗り)リフト

一般に長さは300m~500m程度で速度は遅い目。比較的新しく設置された物でも1,000mを超えるような長いものは少ない。

トリプル(三人乗り)リフト

多くはやや長目の500m~800mほど、基本的に速度はペアリフトと同程度。構造が違う高速で稼働するクワッドリフトの登場で設置数は少ない。

クワッド(四人乗り)リフト

ペアリフトの2倍以上の速度、乗降部分では低速で運転できる。シングル・ペアなど複数のリフトを1本のクワッドに架け替えられたケースも多く、長さは800mから長いものだと1,500mを超えるリフトも。

ゴンドラ・ロープウェイ

滑るためのゴンドラ・ロープウェイなのか、ゲレンデまでの上り下りのためだけの物なのか、ここが一番のポイント。ロープウェイは待ち時間が長くなることがある点にやや難。

同じ長さのリフトなら席数が多い方が輸送力が高い(混雑しない)のはもちろんですが、距離が長い方が乗り降りの回数が減る、運転速度が速ければ時短、クワッドリフトには多くの利点があります。

輸送力が高く距離の長いクワッドリフトの比率が高いほど、スキー場全体のリフト本数は減ります。リフトは数だけではなく、その構成や距離も合せて見たいものです。

全てのリフトは運転速度を調節できます。速い・遅いは機械的能力、および一般的に運用されている速度を表現しています。気になる方はwikiチェアリフト参照

ポイント04実際に比較してみると

単に数字だけだとコース数11・リフト数4。同じ数値データを持つ2スキー場を実際に比較してみます。

その他リフトは「スノーエスカレーター」の数なので、本編では無視

ムイカスノーリゾート(旧六日町ミナミスキー場)

Course

12

Cableway
ゴンドラまたはロープウエイ

ゴンドラ

0

クワッドリフト

クワッド

1

トリプルリフト

トリプル

0

ペアリフト

ペア

3

シングルリフト

シングル

0

スノーエスカレーターなどその他のリフト類

その他

1

高鷲スノーパーク

Course

12

Cableway
ゴンドラまたはロープウエイ

ゴンドラ

1

クワッドリフト

クワッド

3

トリプルリフト

トリプル

0

ペアリフト

ペア

0

シングルリフト

シングル

0

スノーエスカレーターなどその他のリフト類

その他

2

リフトの長さ、コースマップなどを合せて見る、比較するとその違いは一目瞭然ですね。

ムイカスノーリゾートのリフト・各コースは共に短く、コース取り(進路)次第で複数コースとして計上されています(普通です)。一方の高鷲スノーパークはゴンドラと全てのクワッドリフトが長く、コースはほぼ明確な分岐と利用リフトで分けられています。

このように数値データの見方とコースマップなどを合せて見ることで自身に合いそうなスキー場を見つけることができ、行先スキー場選びもより楽になります。

上記の2スキー場を例に挙げた理由は、高鷲スノーパークが日本で最も近年オープンした本格的スキー場であること、ムイカスノーリゾートは比較対象として単純にリフト数・コース数が同じである、ということから。決して他意はありません。

ポイント05標高と雪質、ゲレンデコンディション

ゲレンデトップとボトムの標高から雪質を想像する方は多いでしょう。もちろん高標高ほど気温は低く雪質は良いのですが、地域の気候の方が強く影響を及ぼします。

日本海側気候

国が指定する豪雪地帯・特別豪雪地帯の気候。日本海から遠く離れていたとしても、積雪量の多いスキー場・エリアの大半は豪雪・特別豪雪地帯の中に立地しています。内陸部の高標高では雪は軽く、逆に日本海に近いほど湿気含みのやや重たい雪であることが多くなります。

内陸性気候

降雪は少ないものの放射冷却が起こりやすいため、高標高では非常に軽い上質の粉雪となります。また、スノーマシンでの造雪が容易なため、ゲレンデコンディションを保ち易いという特徴を併せ持ちます。八ヶ岳周辺~菅平・軽井沢エリアや木曽駒ヶ岳周辺エリア、兵庫県内陸エリアなどが代表的

北向き・南向き

日中の日差しの影響を受けやすいので「北向き」が良しとされますが、それは春先(2月末頃)以降の事で、厳寒期にはほぼ無関係。逆に南向きは日差しが暖かく感じられるので、ビギナーには適しているとも言えます。

理屈であって感覚的な要素も重要ですし、実際とは違うこともあるでしょう。ただ、数値・データの見方やコースの概要・コースマップなどと合せて見ることが重要なことは表現できたかと。スキー場を選ぶ際にお役立てください。